鯖江市河和田町を拠点に地方創生の活動をしている慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科所属の留学生3名が鯖江に。
現代最高峰のアートとものづくりを満喫しました!
まずはサンドーム福井で開催中のテオ・ヤンセン展へ!

テオ・ヤンセンとは?

テオ・ヤンセンはオランダ出身のアーティストであり物理学者です。
アートと科学を融合させた芸術作品を多数製作しており、中でもプラスチックチューブで構成され、風力によって生物のような歩行をする作品「ストランドビースト」は世界的な評価を受けています。
砂浜の生命体「ストランドビースト」15体が展示されています!
様々な形状・機能をもった多種多様なストランドビーストが展示されています。
今回のイベントでは13体+越前和紙とのコラボ作品2体の合計15体を見ることができます。
ここではその一部を写真で紹介します!








世界的に有名なテオ・ヤンセンですが、留学生たちもストランドビーストを見たのは初めてだったようです。
「こんなに大きな物体が、風で、しかも自分で動くなんて信じられない」
と驚いていた様子でした。
物理的な構造に興味を惹かれたようです。

砂浜で走る映像に見ながら、
「日本の工芸である和紙と海外デザイナーとのコラボはおもしろいアイディア」
と話していました。
材料はどこでも手に入るものなんですけど、作りはすごく精巧。
中には水を避けて方向転換したり、強風であおられそうになったら自ら杭を打ってバランスを保つビーストもいるようです。

上の写真は、越前和紙とコラボした「オルディス・クインタス」です。
実際にストランドビーストが動く様子を解説付きで見ることができる「リ・アニメーション」もあります。
毎日10:30~/12:00~/13:30~/15:00~/16:30~の5回実施されているとのこと。
せっかくなら動くビーストを見たいですよね!

開催期間はじめの3日間限定で、テオ・ヤンセン自らが解説していました。


ストランドビーストの構造や動きの仕組みを明らかにする展示も。
Craft exbihitionでは県内の伝統工芸品を販売中

同じサンドーム内で同時開催しているCraft exbihitionでは、福井県の伝統工芸品が多数販売されていました。








実際に風を受けて走るそうです
このイベントでしか購入できない商品もたくさんありました!
これだけたくさんの産地のものが一同に揃う機会はなかなかないので、伝統工芸品に興味がある方もぜひ会場へ!
工芸品販売コーナーだけなら入場無料とのことです!
テオ・ヤンセン展は10月27日(日)まで!
巨大なストランドビーストが一同に介する姿は圧巻の一言!
とくに越前和紙とコラボした「オルディス・クインタス」は必見です!
また、週末は伝統工芸ワークショップやビースト関連のイベントも盛りだくさんのようなので、WEBサイトをチェックしたうえで、ぜひ会場まで足をお運びください!
これだけ多くのビーストが見れる機会はもう二度と来ないかも??
イベント名 | テオ・ヤンセン展inふくい×Craft exbihition |
期間 | 2019年9月21日(土)〜10月27日(日) 10:00~17:00(入館は16:30まで) 会期中無休 |
主催 | 福井県 |
WEB | https://theojansen-fukui.jp/ |
場所 | サンドーム福井 福井県越前市瓜生町5-1-1 (JR鯖江駅から徒歩約15分、鯖江ICから車で約5分) |
地図 | |
入場料 | 一般…1,000円 大学生…800円 高校生以下…無料 団体…800円/名 ※一般有料者が20名以上の場合 Craft exbihitionは入場無料 |
お問い合せ | 0778-22-6021 国際工芸サミットプロジェクトチーム |
駐車場 | 有 |
メガネのまち鯖江で、メガネの型抜き体験と美味しいコーヒーを堪能!
鯖江といったらやっぱりメガネ!
ということで、テオ・ヤンセン展で現代アートを満喫したあとは、場所を鯖江市外に移して、メガネの型抜き体験にチャレンジしました!

場所は鯖江ICから歩いて5分ほどの位置にあるカフェ!
今回の体験を提供しているエイトセンスさんは、メガネ工房とカフェの両方を運営している、とてもめずらしい会社なんです。
メガネに精通し、メガネをこよなく愛する社長さんが丁寧に教えてくれます

体験のホストは、30年以上もメガネの仕事に携わっている小畑さん。
元々は最先端の工作機械を扱う会社に勤めていたそうですが、アナログな技術を駆使して精工なメガネを作り出すことに魅了され、メガネ作りの道に進むことに決めたそうです。
型抜きをして小さなメガネを作ってみよう

昔ながらの切削機を使ってメガネの型抜きにチャレンジ。
力は必要ないので、女性でも簡単に取り扱えます。
もちろん切削機の使い方は小畑さんが丁寧に教えてくれます。

少しずつメガネのかたちが出来上がってきました。

最後に小畑さんが仕上げて…

完成!中央の女性が持っている小さなメガネです。
実際の作業時間は10分ほど。
メガネの形や色は、そのとき工房にあるものの中からお好きなものを選べます!
留学生からは
「メガネの製作工程を知ることができて、とても勉強になった」
「他では体験できない、鯖江ならではだからこそ楽しかった」
との声が。
体験が終わったあとは、隣のカフェでコーヒータイム!


コーヒーのブレンドにもものすごく力を入れていることが伝わります。
お好みの味を選んでご注文ください。

メガネの型抜き体験はこちらの記事でもご紹介しています!
めがねのまち鯖江でメガネの型抜き体験と美味しいコーヒーを味わう!
体験名称 | メガネの型抜き体験(こわだりコーヒー付) (時間:約30分+コーヒータイム) |
主催 | カフェ「エイトセンス」 https://www.facebook.com/cafeeight8sense/ |
実施場所 | 福井県鯖江市東鯖江4丁目3 カフェ「エイトセンス」内 (JR鯖江駅から車で約7分、鯖江ICから徒歩約4分) |
地図 | |
申し込み | TABICA(外部サイト)からお願いします |
カフェ営業時間 | 11時00分から17時00分 |
カフェ定休日 | 不定休 |
駐車場 | 有(5台) |
築100年の古民家で漆塗りと蒔絵体験にチャレンジ!
続いて、場所を越前漆器の産地「河和田町」に移し、本格的な漆塗りと蒔絵にチャレンジしました!
2019年9月にリニューアルした「うるしギャラリー久右衛門」

築100年の古民家を改装したギャラリー。

1階はギャラリー兼工房となっていました。
まずは漆塗り体験にチャレンジ!

好きなサイズ・形状のお椀を選びます。材質はすべて高級漆器と同じ木製です!

今回、塗りを教えてくれたのは、この道50年の大ベテランの杉本陽一さん。
杉本さんは元々は岐阜県のご出身。
人のご縁で河和田にやってきた時、塗師の仕事を見て
「地道にコツコツとやるこの仕事は、きっと自分に合う」
と直感し、この道に進むことを決めたそうです。

杉本さんは物腰がやわらかく、丁寧に教えてくれます。

簡単なように見えて、均一に塗るには意外とコツがいるんです。
今回がはじめての漆塗り体験だった留学生たちからは、
「普段見る漆器が、こんなに丁寧に作られているなんて知らなかった。漆器の価値がよくわかった」
「本物の漆にふれる機会はあまりないので貴重だと思った」
といった声が挙がっていました。
続いて、蒔絵に挑戦!

塗りの次は、漆器づくりにおける「加飾(かしょく)」という工程のひとつ、蒔絵を体験させていただきました!

蒔絵を教えてくれたのは職人の森田さん。
中学を卒業して16歳で蒔絵師に師事。
元々は漫画家になりたかったそうですが、蒔絵の仕事を見て
「これなら自分のやりたいことと近いかも」
と感じてこの道に入ったそうです。

自分が気に入ったかたちの色やかたちのお皿を選び、そのうえで、数あるデザインの中からひとつを選び、森田さんに下絵を施してもらいます。

下絵をなぞるように蒔絵を描いていきます。
金、銀、白、赤、青、黄など、どんな色でも作り出すことができます。

きれいに線を描くコツを職人さんから伝授してもらいます。

出来上がりました!!完成品は箱に入れてそのままお持ち帰りいただけます。
世界にひとつしかない、自分だけの漆器です。
留学生たちからは
「難しかったけど、職人さんがすごく丁寧に教えてくれたので楽しめた」
「難しかったからこそ、職人さんを尊敬する気持ちが芽生えた」
「蒔絵を描いたお皿をそのまま持ち帰ることができるのはうれしい」
という感想をいただきました。
漆塗りと蒔絵体験についてはこちらの記事でもご紹介しています!
築100年の古民家を改装したギャラリーで本格的な漆塗りと蒔絵を体験しよう!
体験名称 | 1,漆塗り体験 2,蒔絵体験 (所要時間:それぞれ約1時間) |
主催 | 株式会社 丸山久右衛門商店 https://www.9emon.co.jp/ |
場所 | うるしギャラリー久右衛門 福井県鯖江市河和田町16-12 鯖江市街から車で約15分 |
地図 | |
体験申し込み | 0778-65-0011 お電話でお申し込み下さい |
体験料 | 漆塗り体験…5,000円 材料費、送料、コーヒー代込 完成品は乾いたら後日発送します。蒔絵体験…3,000円 材料費、コーヒー代込 完成品はその場でお持ち帰りできます。 |
ギャラリー営業時間 | 8時30分から18時00分 |
ギャラリー定休日 | 不定休 |
駐車場 | 有(3台) |
あなたもぜひ、鯖江に来てものづくりの世界を体験してみませんか?
以上、留学生たちが一日かけて満喫した現代最高峰アート&ものづくり体験ツアーでした!!
今回ご紹介した体験は、一般的な観光冊子やMAPには掲載されていません。
だからこそ味わえる職人たちとのふれあい、ここでしかできない体験。
ぜひ鯖江まで足をお運びいただき、ものづくりの世界を満喫していただけたらと思います!